先日、友人と久しぶりにご飯を食べました。
彼女は、幼稚園からの付き合いで、高校大学は違うものの、今は同じように微生物を扱う仕事をしているという腐れ縁です(笑)。
そんな彼女との晩御飯の最中に出た話題。
ほほう。
最初は一体なんのことかと思ったけれど、NHKでも特集されていたらしい。
病の起源 第6集 アレルギー
〜2億年目の免疫異変〜
http://www.nhk.or.jp/special/onair/081123.html
現代人の悩みの種である花粉症や喘息などのアレルギー。
この原因は大気汚染や、花粉、ダニなどが言われていて、それを防ぐために
家庭内を清潔にしたり、空気清浄機で花粉や埃を除去したりと努力をしてきた経緯があります。
しかし、このほどでた結果は意外な結果。
農家と非農家の子どもの家の埃を集め、その中に含まれる「エンドトキシン」の成分量を調べたところ、その量が多い農家の子どもほど花粉症と喘息を発症しないという結果がでたのです。
つまるところ、乳幼児期にエンドトキシンへの曝露が少ないと、免疫システムが成熟できず、アレルギー体質になるとのこと。
エンドトキシンとは、グラム陰性菌の細胞壁を構成している成分で、菌が死ぬと体内から外へ出てきます。
これは、人の体内に入ると実は結構厄介で、致死性ショックや、発熱を引き起します。
このエンドトキシンに対して、人の免疫システムは『外敵』と判断し、細菌性免疫システムを作って撃退します。
しかし、近年、生活環境がどんどん清潔になり、細菌が少ない環境で生活するようになり、エンドトキシンに触れる機会が少なくなってきています。
そうなると、免疫細胞の多くがIgE型となってしまいます。
しかし、環境中に吸血ダニや寄生虫もいないので、IgE細胞は、それらによく似た構造をもつ、花粉やダニ、ホコリなどをターゲットにして攻撃し、これが花粉症やアレルギーとなります。
つまるところ、
乳幼児に出来るだけエンドトキシンに晒されておけば、
免疫細胞の多くを細菌型にすることができ、アレルギーになりにくくなる!
細菌(しかもグラム陰性菌)=糞!
糞がたくさんあるところ=牧場!
ということで、最初の
『乳幼児よ!牧場へ行け!』
に行き着くわけです。
納得。
私が育ったのも農家だったので、土や泥にまみれた生活をしていたからか
おかげさまで、アレルギーはありません。感謝、感謝。
今の家は、アパートなので、その環境に比べるとエンドトキシンは少なそうです。
まあ、お世辞にも清潔だとは言えない環境なので、結果オーライですが。
同時にハウスダストも多そうなので、IgE抗体も多くなっちゃうんじゃないのかとちと心配。
出来る限り、小さいうちに(1歳までくらい)細菌に晒して育てるのがアレルギーの観点からはいいらしい。
無精者の私にとっては、『綺麗にしなきゃいけない』『清潔にしなきゃいけない』という呪縛から
開放された気分です(笑)。
ってなわけで、
早速、牧場にも行ってきました!
次回に続く!
うちの姪っ子と甥っ子も牧場へ行くように
伝えておこう。
検査があまり好きじゃないpinkですが、
このところ、検査三昧。
超久しぶりに混釈培養とかやっちゃってたら
毎日失敗の連続です・・・。
すぐ培地が固まっちゃう!
やってらんねー。
コメントありがとうございます。
これから、いい季節になるから、是非牧場へ!
そしてアイスを食べるべし!
検査お疲れ様。
ウォーターバスにがんばってもらってね。